· 

北海道キャラバン2月後半戦

北海道に出戻りました。

皆さん、こんにちは〜。
絶賛Stay home中のナオッキーです。

 

さて今回も前回に引き続いて冬のバックカントリーツアーの回顧録です。

 

本来なら盛岡でのBCツアーが終わればそのまま本州を南下する予定だったところ。

 

でも、ご存知の通りこの冬は本当に雪が少なくて本州のフィールドは東北、かぐら周辺、白馬や妙高あたりを除いては壊滅的な有り様でした。

2月後半は自宅がある岐阜のフィールドを回る予定だったけれど、どうにも仕事にならない状況だったので悩んだ末に北海道にで戻ることにしました。

※この記事は2020年4月30日にアップしました。

 

八甲田山
八甲田山 ー 北海道へと戻るフェリー埠頭より

大雪山・十勝岳エリアへ

 

ちょうど北海道に戻るときに気温が上がってしまって全国的に雨が降りました。

パウダーを滑れる場所なんてないんじゃないの?って状況。

そのときにここならパウダーがあるはずと
目指した場所は大雪・十勝連峰エリア。

 

やはりこのあたりは期待通りに大雪が降って、視界は悪かったもののバッチリパウダーゲットできました!

 

大雪の中ハイクアップ
大雪の中ハイクアップ
スプレーを巻き上げるスノーボーダー
バッチリ底付きのないパウダーをゲット!

そう言えば2020シーズンからMSRのライトニングアッセントが大幅モデルチェンジしましたね。

今までの3本のストラップからスリッポンのようにブーツのトゥサイドを包んでくれるパラゴンバインディング仕様にチェンジ。

 

これによって一度サイズを調整してしまえばヒール側のストラップを止めるだけと作業性がめちゃくちゃ簡略化されました。

 スノーシュー派の人には断然お勧めです!

以前にあったライトニングアクセスよりもしっかりとした印象で、外れにくくなっているようです。

BUTTONのステップオンのブーツにも相性はいいようですよ〜。

 

MSRスノーシュー
MSRライトニングアッセントとStep-Onブーツ

再オープンした黒岳

2月に入って再オープンした黒岳にも行ってきました。

 

本州の人には意外と周知の少ない厳冬期の黒岳スキー場の営業スケジュール。

 

黒岳ロープウェイは毎年1月上旬で一旦閉まり、2月にロープウェイのみの運行で営業を再開します。

 

2月下旬になると黒岳スキー場の営業も再開されるので、天気とコンディションが合えば選択肢のひとつになりますね。

 

 

この日はスキー場がまだ準備中でしたが風もほとんどなく、天気もまずまず。

 

高いところの雪は風で飛ばされていたので、サイドカントリャーがまだいない低いところのパウダーを狙って遊んできました。

 

ニセイカウシュッペ山を望みなら黒岳を滑る
ニセイカウシュッペ山を望みなら黒岳を滑る

道北の里山も復活!

しばらくは気温が高かったので低いところは避けていたけど、また北海道に冬が戻ってきて道北の里山のコンディションも復活!

 

本当に今年の1月2月は暖かい日が多かったです。

基本的に低温が続く道北でも、場所選びに苦心したので本州はなかなか大変だったのではないだろうかと思います。

 

道北の里山を滑るスノーボーダー
パウダー競争の少ない道北の里山

雪を求めて北海道に転戦する人も…

あまりにも本州のスノーコンディションが恵まれなかったために、本来なら予定していなかった北海道行きを決めた人も多くいました。

 

そんな人達のひとり、八甲田山からバスと電車に飛び乗って遊びに来てくれたスペインからのゲストとも5日間一緒に遊びに行かせて頂きました。

 

スプレーを上げるスノーボーダー
パウダーを求めて八甲田山からやってきたスペイン人ゲスト

 

これまで海外のゲストと日本人のゲストを一緒にお連れすることはあまりしていなかったけど、この5日間はそういうわけにもいかず日本人ゲストにもひとことお伝えして受け入れて頂きました。

 

この方は英語が話せる人にも、話せない人にも一生懸命コミュニケーションを取ろうとしてくれたので、かえって良い雰囲気になって良かったです。

旅慣れた外国人の方
は日本語が全然話せなくても、コミュニケーションを取ろうとあの手この手で話してくれます。

我々日本人も見習いたいところがいっぱいありますね。

 

美瑛の観光スポットでのスナップ
観光スポットで一緒に写真を撮ったり

 

でもよく考えてみたら、そもそも僕らには「スノーボードが好き!」「パウダーが好き!」という共通言語があるので、言葉の壁はあまり感じない。

 

この言葉に頼らないコミュニケーションが取れたときは、本当にスノーボードをやっていて良かったなって思う瞬間のひとつです。

 

アフターコロナでまた日本に多くの外国人ゲストが遊びに来てくれるようになったら、どんどん受け入れて行きたいなと思っているので皆さんそのときはよろしくお願いします。

 

マッシュを飛ぶスノーボーダー
一緒にマッシュを攻める ー スノーボードは世界の共通言語だ

忍び寄るコロナの影

この頃からいよいよ新型コロナウイルスが世の中を騒がせるようになってきました。

 

ちょうど2月の下旬に北海道では全国で先駆けて知事による緊急事態宣言が発令されましたね。

ゲストともコロナの話題が出てきたのもこのころです。

 

このときの北海道の実状はそれほど差し迫った感じでもなく、ホテルや飲食店も特に普段と変わらない感じでした。

 

緊急事態宣言を受けて北海道行きをやめる人もちらほら出てきたけど、むしろ東京などの方が人口密度が濃いので感染が広がりだしたらヤバいのになと思ったりしていました。

 

でもそれがウイルスの不顕性の恐ろしいところだったのだなと、今改めて振り返ってみれば自分たちの行動を反省するところも…せめて自分は車内ではマスクを着用するようにしたり、そのときに考えられる対策はしていたつもりだけど充分ではなかったなと思います。

 

山には自分たち以外誰もいないが
山には自分たち以外誰もいないが

 

とは言っても北海道の雪質は最高です。

また来シーズンも行きたい。

 

このままだと来シーズンもどうなるかわからないので、今から長引いたときの対策を講じていかなければならないっすね。

 

Keep Social distance ! この時には理解が乏しかった(反省)
Keep Social distance ! この時には理解が乏しかった(反省)

THE DAYな旭岳

2月の三連休には道北エリアにはたくさんの降雪があり、旭岳もご覧のように道路で立ち往生する車も出るほど。

今シーズンは晴天が多くて旭岳がいつもより厳しくなかったけど、このときは久しぶりに冬の厳しさを感じましたね。

 

旭岳温泉へ向かう道で立ち往生する車
旭岳温泉へ向かう道で立ち往生する車

そして晴天ってやつは休日が明けたころに限ってやってくるもんです。

 

ピカ〜ンっとまさにTHE DAYな旭岳。

今年はこんな旭岳がとても多かったシーズンでした。

 

素晴らしい景色をしばしご堪能あれ。

 

噴煙を上げる旭岳
降雪直後で真っ白な旭岳
旭岳山頂
北海道最高峰の山頂
十勝連峰の山々
十勝連峰の山々

厳冬期の旭岳は極低温で風がとても強く、山頂付近は雪が硬いことが多いです。

 

そのため基本的には旭岳の登頂を目的としたガイド依頼は受けていないけど、この日は雪付きも良くて風の影響をほとんど感じない絶好の登頂日和。

 

もし旭岳のガイドをご依頼頂くときは「行けたらラッキー」くらいの気持ちでリクエストください。

そもそも旭岳に行かないって日も多いので、行けるかどうかは運次第ですね。

 

そしてまたもや降雪はパタっとなくなってしまい、しばらく登頂コンディションが続きました。

でも2日目、3日目となってくると風の影響を受けて上の方はカリカリに変わってきます。

 

そこに再び旭岳リクエストを頂いたので「多分パウダー残ってないけどそれでもいいですか?」と前置きをして行ってみると…

 

 

なんだあるじゃねーか!

 

しかも面ツルノートラック!!!

前日まであんなにいっぱい人が入っていたのにいったい皆さんどこ滑っていたの???と狐につままれたようでした。

 

朝のロープウェイもガラガラでローカルの友人達も「今日は旭岳じゃないっしょ」的な反応をしていた日に、まさかの棚からぼた餅パウダーだったのでした。

 

そして下山後のサンセットショー。

 

道行く人達が皆、カメラを構えてしまうくらい素晴らしい景色。

本当に東川町っていいところです。移住者が多いのも頷けますね。

 

夕景の大雪山
夕焼けに染まる大雪山

THE DAYな富良野岳

そしてまだまだ晴天は続く。

しかも夜の間にだけちょろっと降っては晴れるというなんとも理想的なサイクル。

 

しかし残念なことにこの日はノーゲストDAY。

 

それなら行きたいとこにいくでしょってことで富良野岳へ。

 

富良野岳山頂
富良野岳山頂 ー 右奥は十勝岳

上部は雪付きが悪く久しぶりに板を担ぎました。

スタートが遅かったけど、あまり人もいなかったのでのんびりと山を楽しむ。

 

 

そして今季一番気持ちよくヒャッホーできたかもしれないライン!

なんせ責任を背負ってないもので…

 

これまで厳冬期にしか北海道にいなかったので、あまりアルパインエリアは来られていなかった。

道北にはまだまだ滑りたいラインがいっぱいあります。

 

北海道ラストは里山で

最終日は今年初参加のゲストさんがまた遊びにきてくれたので誰もいない里山へ。

 

 

 

標高500mそこそこでサラッサラの雪が滑れる道北エリアはマジで神ってます!

 

このゲストさんは道北の雪質に魅せられて、このあとも北海道に渡りパウダーを楽しんだようです。
雪自慢のLINEでのご報告ありがとうございました。笑

く、悔しくなんかないんだからね!

 

白馬編へと続く…

たくさんの人から「本州雪ないよ〜」とか「まだ北海道にいたほうがいいんじゃないの〜」とか散々言われたけど、待っていてくれているゲストさんがいるのでここらで帰ります!

 

ちょっと後ろ髪は惹かれるけれど、本州には北海道にはない魅力がありますからね。

 

山がどうだとか、雪がどうだとかは確かに大きな要素ではあるけれど、要はそこでどう楽しむかが我々バックカントリーガイドの腕の見せどころ。

 

次回の白馬編でもバッチリ楽しんで来たのでお楽しみに〜。